昔は治験というと男子大学生が長期休みのバイト感覚で、長期入院してお金を得るとイメージでした。でも、今は女性向けの化粧品の治験も盛んになってきて、美容に興味がある女性にとっては、楽しみながら謝礼も受け取れるものになっています。
化粧品を使うだけの治験は本当にあるのか?実際にどんなことを行うのか?謝礼はどうなのか?をご紹介します。
化粧品の治験ってどんなもの?
化粧品の治験には大きく分けて2パターンがあります。新しく開発した化粧品やすでにある化粧品の効果を把握するための治験と、化粧品を開発する上での肌データを取るための治験です。
広告や公式サイトで「モニターでこんなに効果が出ましたよ!」という記載を目にしますが、それも治験で得たデータであることも多いです。
化粧品の治験は、薬の治験と違って薬を飲むわけではないので安心ですし、新技術の詰まった新しい化粧品をお金をもらって試すことができるのも大きな魅力です。
化粧品の治験の実際の流れ
化粧品の治験に参加するには、治験の仲介業者に登録する必要があります。
まれに化粧品会社が独自でモニターを募集することもありますが、たくさんある化粧品会社をいちいちチェックするのは大変なので、仲介業者に登録する方が効率的です。
参加したい化粧品治験が見つかったら
参加したい化粧品の治験が見つかったら、申し込みをします。治験によっては参加条件がありますので、申し込み前に確認します。
アンケートに答えて、化粧品の治験の申し込みは完了です。アンケートは5分くらいで回答できるものなので、そんなに申し込みに手間もかかりません。
条件は治験ごとに違いますが、
- 年齢の限定(30代以上など)
- 女性限定
- 乾燥肌が気になる人限定
- シワが気になる人限定
- シミが気になる人限定
など、その化粧品の特性によって変わってきます。
ネットから申し込みをすると、治験コーディネーターから電話がかかってきて、内容の確認をされます。その後、日程と時間を決めて、申し込み完了です。
申し込みをすると具体的な場所や試験の詳細に関するメールが届きます。メールを確認した旨を治験コーディネーターに伝えるため、メールをそのまま返信して(内容は一切変えずにそのまま返信するだけ)最終的な申し込みができます。化粧品の治験の2日前くらいに、「体調やご予定は大丈夫ですか?」と治験コーディネーターから電話が入ります。忘れないように感じた電話をくれるのは安心です。
あとは当日化粧品の治験に向かうだけです。
化粧品の治験の謝礼はいくら?
あくまで治験はボランティアなので謝礼やお給料は発生しません。治験の場合には、謝礼ではなく負担軽減費という形で、交通費や時間を作ってくれた負担を軽減する目的でいくらか払われます。
化粧品の治験の場合、予備試験と本試験に別れていることが多いです。予備試験で試験に適した肌状態の人を選んで、本試験に進むのが一般的ですが、予備試験だけでも謝礼はもらえます。
予備試験の謝礼額は試験によって様々ですが、私がこれまで経験したものだと3,000円〜5,000円くらいが多いです。(交通費込み)本試験の謝礼は通う回数に比例する傾向があります。本試験で2回通う治験の場合ですと、12000円〜20000円くらいが相場だと思います。
私が確認する治験については、予備試験と合わせると3回くらい通って総額で15000円〜25000円くらいが相場のようです。
1回の試験時間は1時間〜2時間くらいなので、拘束時間で時給換算すると2500円〜4100円ほどです。時給と考えるとかなりいいバイトだと思います。
化粧品の治験は副作用はない?
化粧品の治験での一番の不安要素は副作用ではないかと思います。化粧品治験の多くは、すでに市販品に入っている成分だったり、安全性は確立されている成分を使っているので、副作用の心配はありません。
ただ、化粧品ですので肌に合う合わないは出る可能性はあります。この辺りは個人差があるので、実際に使ってみないとわかりません。化粧品の治験にあるリスクは、初めて使う化粧品を使うときのリスクと同じです。そう考えてば、リスクはそんなにないと思っています。化粧品を変える場合には、自分でお金を払って肌に合わない可能性がありますが、少なくとも治験の場合には金銭的なリストはありません。
また、化粧品治験を行なっているのは大手の化粧品メーカーや製薬会社であることが多く、肌のトラブルが起きた時にも連絡を入れてすればすぐに対応してくれます。
この点からも副作用については、あまり気にしなくても大丈夫だと思います。心配な場合には、事前にコーディネーターに確認しておくと安心できると思います。コーディネーターさんは、丁寧に教えてくれますので気になることは質問してみてください。
ただ、敏感肌や化粧品を変えると肌が荒れやすい方は、『敏感肌の方が限定』の化粧品治験を選んだ方が安心できると思います。
エイジングケア化粧品の治験に行ってきました
今回はエイジングケア美容液の治験に行ってきました。治験に内容によって多少変わる部分はあるかと思いますが、何となくの流れとしてご参考にして頂ければ嬉しいです。
治験への遅刻は厳禁!
治験当日はたくさんの方が参加されるので、時間厳守です。私は集合時間の10分くらい早めに着くように行くように心がけています。当日急に行けなくてなってしまった時には、メールに記載されている緊急連絡先に電話を入れます。
説明を聞く
受付を済ませます。受付では氏名を書いたり、年齢制限のある試験の場所には身分証明書を見せて年齢の確認をします。
続いて試験の説明を聞きます。「今回の試験はこんな試験です」「試験中はこんなことに気をつけください」「こんな方は試験を受けられません」という内容の説明を受けます。
試験開始
治験と聞くと難しそうですが、化粧品治験の事前検査は簡単です。
多くの場合、クレンジングと洗顔をして、しばらく時間を開けてから肌の観察をされて終了です。はっきり言って何もしてません。私がした事はアンケートに答えて、洗顔して椅子に座っていただけです。これで時給2500円以上は正直おいしいです。
本試験に進む場合には次の予約をとる
事前検査に合格して本試験に進む場合には、事前検査の結果報酬をもらった後、次回の説明を受けて予約を取ります。惜しくも事前検査に通らなかった場合は、事前検査分の報酬をもらって終了です。
報酬をもらう時には、印鑑が必要ですので忘れないようにしましょう。
私は、事前検査に通らなかった経験も何度もあります。その会社が求める試験体としては合わなかったというだけなので、本試験に進めなくてもあまり気にせず次の治験を探すようにしています。事前検査は本試験よりも簡単な試験で儲かるので、落ちても悔いはありません。
いよいよ本試験
本試験の1回目。
本試験の説明を受けて、洗顔をした後に肌の詳しいデータを取ります。帰りに試験用の化粧品を渡され、次回の予約をとって終了です。またまた私は洗顔して座っているだけでした。
本試験2回目。今回は1回目から1ヶ月後に行きました。1ヶ月間毎日渡された化粧品を使って、日誌をつけましたので持参します。
化粧品治験は、アンケートや日誌をつけることが多いのですが、これは好きな時間に書けて1回5分もかからない物が多いので、そこまで負担に感じたことはありません。また洗顔して、肌のデータを取って、最後に本試験の報酬をもらって終了です。
化粧品治験は楽しく新化粧品をお試しできました
化粧品の治験は、難しいことは何もなく、化粧品を試しながらお小遣いも稼げ、世の中のためにもなる、いいことづくしのボランティアだと思っています。個人情報も漏れることはありませんし、1回1〜2時間の時間を作るだけで、タダで化粧品を試せて、お金ももらえるなんて他にはないです。
昔からある入院治験は確かに高額な謝礼をもらえますが、何日も入院するほど時間もなければ、薬の副作用も怖いです。化粧品の治験ならば短時間で終わりますし、1回の報酬は大きくはないですが、前の化粧品の治験から1ヶ月あければ気軽に何度も参加することができるのはメリットです。
美容好きの女性ならば、無理なく楽しんでおこずかい稼ぎができます。ぜひ、一度化粧品の治験を試してみてください。おいしい仕事にハマること間違いなしです。私はもらった謝礼で子供に服を買ったり、いつもより化粧品を奮発したりしています。ちょっとした楽しみのために、化粧品の治験を活用させてもらっています。
化粧品名は明かされないので、どの化粧品の治験をしているのかは分かりませんが、化粧品が好きな方には良い経験になると思います。